すべては「好き」から始まっている

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緊急事態宣言が出される直前に、阿倍野ハルカスにあるマリオット都ホテルに宿泊してきました。このブログをよく読んでくれている方はご存知だと思いますが、私も妻もここのホテルがお気に入りで、たまの息抜きによく利用しています。

 

今回のお部屋は51階でした。

窓からの景色は最高で、眺めていると空中に浮かんでいるような気持ちになります。なんだか、心もすっきり晴れ渡るようで。人間は高いところに上ると気分が良くなるようにできているのかもしれませんね。(一方で高所が苦手な方もいらっしゃいますが)

朝食は16階のレストランでいただいたのですが、そこからの眺めもなかなかのものでした。

 

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(↑新しいカメラに『ジオラマ白黒』という機能があったので試しにそれで撮ってみました)

 

下の写真は妻が撮影したものですが、エスカレーター前から見える空中庭園のライトアップも綺麗でした。

 

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どこを歩いていてもコロナのことが気になってしまうので、今回はあまりうろうろせずに、近鉄百貨店のタワー館11階にあるアートギャラリーに絞って楽しむことにしました。

 

会場に着いてみると、偶然、リトグラフ(版画)の即売会が開催されていました。しかも、その日が最終日だったのです。

 

いろいろと絵を見て回っていると、妻が突然、

「この絵が気に入った。色もいいし、買おう」

と、マルク・シャガールの作品を私に示しました。

 

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エルサレムウィンドウズ』シリーズの中の『ヨセフ族』という作品です。

(後日、ネットで調べたところ、1962年に制作されたもののようでした)

 

私も内心、いいなと思っていた絵だったので、軽い気持ちで「ええやん」と相槌を打ちました。それが間違いのもとでした。

 

後日、「事務所に飾るから経費にできるやろ」と、代金を請求されました。

 

やっぱり、お金は事務所が払うんかーい!

(薄々、わかってたけど……とほほ……)

 

ところで最近、日本の画家の作品の偽物が多数見つかったのだとか。

私たちが買った絵も贋作だったらどうしようという話をしていたのですが、妻曰く、

「もしも、これが偽物だとしても、私が気に入ったのはこの絵なんだから、やっぱり返品したくないと思うかも。でも、シャガールだからこれは安いと思ったのも事実だし、そこは複雑なんだけどね」ということらしいです。

 

もし偽物だったとして、本物と見比べた時に実際どう感じるのか、興味深いような気もするし、でも、やっぱりショックを受けるかもしれないし、どうなんでしょうね。

 

なにはともあれ、正田事務所にシャガールの絵がやって来ました。好きな絵を飾っていると、ふとした瞬間にそれが目に入って、心の中に小さな喜びが生まれる気がします。絵のある生活っていいものですね。

 

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余談ですが、私の曽祖父は門井宗吉という長州宮大工です。

両親の出身地でもある周防大島の神社仏閣には、彼が手掛けた龍の彫り物が残っていますし、高知や愛媛にも多くの作品が残されているようです。

中国へ送ったという仏像も存在しているみたいです。

 

両親から噂程度には聞いたことがあったのですが、最近、やっとインターネットで検索していろいろなことを知った次第です。

現在、周防大島から資料を取り寄せている最中です。

 

この春から少しずつ、曽祖父の仕事の足跡を辿る旅を始めることにもしました。

インターネットで高知県仁淀川町にある龍の彫刻を見た妻が、「かわいいから見に行きたい」と言いだしたのがきっかけです。

 

それから、もうひとつ余談が……

 

1月末から、買い物と料理に奮闘中しております。

妻の腰痛が急に悪化して、歩くことも困難な状況になってしまったからです。春の旅行を目指して歩く練習をしておりますが、普段なら歩いて2、3分の距離を2、30分かけてやっとというのが現状です。

 

私が家事をするしかなくなり、お陰様で、『サバの味噌煮缶で作る野菜のみそ炒め』や『水餃子で作る野菜ラーメン』などなど、簡単で美味しい得意料理は作れるようになりました。

 

そんな訳で、現在、急ぎの仕事はセーブしておりますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。

謹賀新年

あけまして おめでとうございます。

当事務所は今日が仕事始めとなります。

今年もどうぞよろしくお願いします。

元旦

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新年早々お見せするのは妻の書いた年賀状です。

はじめて見せられた時、「豚年なんてあったっけ?」と言いかけて思わず言葉を呑み込みました。

妻曰く。

「絵を描くと認知症の予防にもなる」とのことで、数年前から年賀状は手書きにしているそうです。

聞くと、前からずっと絵を描きたいと思っていて、画材もあれこれ揃えていたらしいです。そこから今日まで描けないまま来たのですが、そこから一歩を踏み出すきっかけになったのが年賀状だったそうです。

ここから先は妻のブログを引用させていただきます。

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ずっと前から絵を描きたいと思って、消せる色鉛筆と水彩画になる色鉛筆と筆を買い揃えていました。

でも、いつまで経っても描き出せないのです。

(子供の頃は家の庭で草花の写生もしていたのに……)

打ち破るきっかけになったのが年賀状でした。

イラスト集を見ながら描いて、色を塗ります。

同じ作業を繰り返すので、どんどん自分流に描けるようになり、楽しくなってきました。

この楽しさが、描きたいものを見つける楽しみに変わってきたのです。

少しずつ描きたいものがイラスト集から自分の目で見たものへと変わりはじめています。

絵を描くという感覚を取り戻すには、ハガキはとてもいい素材になります。

メールの代わりに自分流の絵を添えて友達に書くのも楽しいです。

気心の知れてる友達ならば、年賀状であってもメールで返信してくれるので余計な気遣いも要らないのです。

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みなさんは『ずっと先送りにしてきたけど今年こそやりたいこと』ってありますか?

ちなみに私は……妻の真似をするわけではないですが、色鉛筆で絵を描いてみたいと思っています。

年末年始の休業のお知らせ

当事務所は今月29日〜来年の1月5日まで年末年始のお休みをいただきます。

この期間は電話やメールなどへの対応はでき兼ねますのでご了承下さい。

今年はコロナで経済が大打撃を受ける中、私自身も紆余曲折ありましたが、おかげさまでなんとか無事に年末を迎えることができました。ありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い致します。

無機物と調和する鎮守の森 〜3倍返しもありの都会のオアシスで紅葉を楽しむ~

ブルーオーシャンが好きな妻に促され、新梅田シティで都会の紅葉を満喫してきました。「都会の紅葉なんてたかがしれているだろう」とあなどることなかれ。あのあたりには鎮守の森として作られた『中自然の森』というものがあって、都会の中にあるなんて信じられないほど豊かな植生を見せてくれるのです。

 

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上の写真、色づいた木々の向こう側に見慣れた建物があることにお気づきでしょうか。そう、梅田のシンボル空中庭園です。

ここから眺める空中庭園の無機的さと自然の調和は、異色の美しさでした。

 

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もともと穴場スポットらしいのですが、この時期は特に閑散としており、都会の中にいながらゆったりとした時間を過ごすことができました。

踏まれた形跡のない落ち葉はふっくらとしています。

 

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水面に浮かぶに落ち葉の華やかさには、妻もうっとりしておりました。

このまま寒天で固めて和菓子にしたくなります。

 

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狭い空間でありながら、盛りだくさんの紅葉が楽しめました。

 

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最後に少し経営に関連するお話を。

コロナによる影響で厳しい状況が続く中、給付金関連の不正受給が後を絶たないようです。⇒詳しい事例はこちら(厚生労働省のホームページに飛びます)

 

詳しい事例は↑のリンク先に載っていますが、その中でも特に注意したいのは、「うっかりしていて気づかないうちに不正を犯してしまっていた」ということになり兼ねない以下のような事例です。

 

  • 就職のための研修や教育を受けた期間
  • 賃金はもらっていないが、実際働いた場合
  • 名義だけの役員に就任した場合
  • 収入はまだないが自営業を始めた場合

 

万が一、不正ということになった場合、3倍返しという厳しい罰則があり、財産差し押さえも辞さない姿勢で摘発に臨むそうです。
こうも悪意ある不正が多くなってくると、うっかりであっても許してはもらえないようで……みなさま、十分にお気をつけ下さい。

森羅万象の中には、道を開く鍵もあるようだ

会社員をしていた頃に慰安旅行で「合歓の郷(ねむのさと)」というリゾート地に行ったことがあります。今は『NEMU RESORT』に名前が変更になっている場所です。

マリンスポーツなどのアクティビティが充実しており、25年以上経った今も楽しかった記憶として残っています。

 

いつか家族を連れて行きたいと思っていたのですが、GO TOトラベルキャンペーンのおかげでついにその機会を得ることができました。

妻にとってずっと憧れのリゾート地だったらしく、宿泊した二日間で3万歩以上も歩かされる羽目になりました。

 

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今回の旅では、まず、伊勢神宮に立ち寄ってお詣りをしました。雲一つ無い青空の下では、五十鈴川の水の輝きも緑と紅葉のコントラストも格別でした。

平日にもかかわらずかなりの人出でしたが、『横からもご参拝ください』という案内があったおかげでスムーズにお参りすることができました。

 

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3時には『NEMU RESORT』に着いて、里山水生園を訪れました。日の入り時刻が迫っていたので、「夕日に染まる浜」を目指しつつあたりを散策しました。

 

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「夕日に染まる浜」という名前をつけるだけあって、そこは夕陽を眺めるのに絶好のポイントでした。燃えるような夕陽が織り成す数々のシーンの前では、シャッターチャンスも嵐のごとく訪れます。

 

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浜全体が映画のセットのように見えて、日常で目にしている太陽とは別物ではないかと錯覚してしまうほどでした。カメラの腕がついていかないことがもどかしかったです。

 

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この日は満月でもありました。夕陽が沈んだ後に主役の座を取り戻した月は、絵本に描かれているかのようにくっきりしていました。
満天の星空も期待していたのですが、残念ながらそちらは月明かりの強さに負けてしまっていました。

 

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翌朝は「日の出が見たい」という妻につられて私も早起きし、買ったばかりのカメラを持って同行することにしました。

「日没は一瞬やけど、日の出は忍耐やから」と妻がしつこく言ってくるので、聞き流しながら「東の見晴らし台」を目指して歩きました。

 

見晴らし台に着く頃には空が色づき始めていましたが、太陽の姿はなかなか見えてきません。少しずつ変わる景色をカメラに収めながら、寒さをこらえて忍耐強く待ちました。

 

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やっと光が見え始めたと思っても、そこからがまた長い根競べになるのですが、輝き始めた朝陽に見惚れるうちに、寒さもすっかり忘れてしまいました。

 

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大阪へ帰る途中で今度は二見興玉神社にお参りをしました。

 

妻が引いたおみくじには、

 

「万物の中に神様は居せられる。天から降り注ぐ陽射しに、雨に、雪に。道端の草にも、岩にも、川にも……」

 

と、今回の旅行で感じたことがそのまま書かれていました。

 

自然を崇めることは、太古の昔から続いていることですが、日々の生活に追われていると忘れてしまいますね。厳しいご時世ですが、少し気持ちを緩めて自然を感じることで道が開けるということあるかもしれないと、今回の旅行で感じました。

上げ膳据え膳でコロナ不和を解消 ~鳥取・奥大山の旅~

反対派も多いGo Toトラベルキャンペーンですが、人が混み合う場所を避けさえすれば嬉しい企画ではあります。

今回はこちらを利用して、息子と三人で奥大山へ行ってきました。

 

息子からのリクエストが『自然を満喫してゆっくり過ごしたい』だったので、宿泊先は国民休暇村奥大山を選びました。

大自然に囲まれていて、車で数分くらいのところにはサントリーの「奥大山の水」の工場や日本最大級のブルーベリー園があります。

 

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鳥取に入ってまず最初に立ち寄ったのが蒜山高原サービスエリアです。駐車場から大山を眺め、昼食のざるそばを食べ、デザートにジャージーソフトクリームを平らげるうちに、子どもに戻ったみたいにワクワクしてきました。

最初の目的地である木谷沢渓流への期待も相まって、妻もはしゃぎまくっていました。

 

今回の旅行は台風情報との睨めっこだったのですが、ひとまず木谷沢渓流までは無事に着きました。

 

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木々が生い茂る森の中に足を踏み入れると、ひんやりと優しい空気が肌に触れます。「空気が美味しい」という言葉が自然と口から出てくる心地良さです。

 

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水の流れは速いのに、限りなく透明に近く、深緑の苔に覆われた丸い石とのコントラストが魅力的でした。

 

またまた妻がカメラ撮影に夢中になっていました。

三脚を構えて撮影されているお兄さんから「邪魔になりませんか?」と声をかけられて、「いえいえ全然。私はプロのカメラマンじゃないので気にしなくて大丈夫ですよ」
と返す妻。

人目をはばからず無邪気に被写体を追いかける姿に圧倒されたのでしょう。

あの姿は完全におもちゃを手にした子どもでした。

 

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上流の方へのぼっていくと、鮮やかな黄緑のシダの茂みの中に大木が何本かひっそり
とそびえていました。わずか数分のうちに深い森の中へとワープしたような感覚になります。

ダムのように湛えられる溢れんばかりの水は大山の雪解け水です。

 

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木々の隙間から洩れる光の輝きと見上げる空の青さも別格のうつくしさでした。

 

自然を満喫しているうちに雲行きが怪しくなったてきたので、渓流を出たあとはまっすぐ宿泊先に向かいました。

宿がまた素敵で、お風呂は湯舟も飲み水も蛇口から出る水もすべてが天然水でした。夕食も最高で、松茸、のどぐろ、猛者エビなど、秋の鳥取グルメを満喫できました。

 

翌日になっても風雨が収まる様子はなかったので、道の駅に立ち寄って買い物だけ済ませて帰ることにしました。

 

帰り道、息子がふと「上げ膳据え膳はいいなあ」と漏らしました。一人暮らしを始めて五年目に突入して、家事をしてくれる人がいるありがたさが身に染みているようです。

息子の言葉に、妻がすかさず相槌を打ちました。

噂に聞くテレワークでの家事分担の問題と、日頃から妻の主張する男女共同参画の問題
が頭の中で交差して、私は少しめまいがしました。

 

ちなみに、今回の旅行は正社員になった息子のお祝いも兼ねていました。

就職後3年で転職、転職先も半年で退職、契約社員として二年働いて今年やっと正社員登用の辞令をいただきました。

夜勤あり、残業あり、冷暖房無しの過酷な環境での勤務などを理由に3Kと言われている職場です。

親としては、どんな道を歩もうとも自分の人生に責任を持って生きていってくれたら
それでいいと願う限りです。

 

余談ですが……

 

最近の新聞紙上で、上司が部下を連れて転職するという引き抜きについて報じられて
いました。裁判所の判断もケースバイケースで、一律に法律化することも難しいようです。雇う側と働く側との信頼関係の構築が、ますます大きな課題となりそうです。