龍神様と残り紅葉と ~奈良・寶山寺の奥にひそむもの~

昨年の末、妻と娘と三人で奈良の生駒山にある寶山寺(ほうざんじ)にお参りしてきました。前回の記事で娘にインタビューをしてもらったという話を書きましたが、その打ち合わせの後のことです。

 

寶山寺は奈良の有名なパワースポットのひとつらしいのですが、ラッキーなことにランチをしたナイヤビンギから歩いて行ける距離だったので、食後の散歩がてら行ってみることにしました。

 

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ナイヤビンギから寶山寺までは、こういう階段を上って行きます。

左右を森と灯篭に囲まれた石段を歩いているだけで心が静まっていくようです。

 

 

 

 

……え、なんか写真に違和感があるって?

 

 

 

 

 

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ぜんぜんそんなことないですよ。

 

 

 

 

冗談はさておき、この時期はたまたま注連縄の入れ替えの時期だったらしく、古い方の注連縄が展示されていました。

 

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近くで見たらめっちゃ太くて迫力がありました。

こんなに間近で見る機会はなかなかないので貴重な体験です。

 

『注連縄に賽銭を挟まないで下さい』という張り紙があったので、そんなにみんな挟みたがるんか? と不思議に思っていたら、隣で娘が「たしかにこれは挟みたくなるな」と言い出したので、挟まないように見張るのが大変でした。

 

お参りをしたりお守りを買ったりした後、さあ帰ろうと思ったら、娘が、

 

「あっちの道行ってみたい」

 

と、わけのわからん道に進もうとし出しました。

 

「そっち行ってもなんもないって、普通に帰ろう」

 

これはマズイと思って引き留めたら、妻も一緒になって、

 

「ええやん、行ってみよう。ぐるっと回って合流するやろ」

 

とようわからんことを言って歩き始めました。

 

今日は娘がおるからと油断してたら、まさかの敵が二人に増えた状態に……。

 

さらに、ちょっと行ったところで、

 

「あっちにも何かあるらしい」

 

と、帰り道とぜんぜん違う方に入っていってしまいました。

 

こうなったらもうお手上げです。

仕方なく、行者の道とやらを歩いて奥まで行ってみることにしました。

 

しばらく歩いていると、妻が、

 

「うわあ~。きれい~」

 

と、花の前で立ち止まって携帯電話で写真を撮り始めました。

 

また始まった~、と頭を抱えていたら、

 

「わ~ほんまや~」

 

なんと、娘まで動かなくなってしまったではないですか。

 

えらいところが似てもうた……。

 

 

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ようわからんけど、これがクリスマスツリーみたいで可愛かったらしいです。

 

しばらくはペースを合わせながら歩いていましたが、二人になると余計に動かないので、途中からあきらめてひとりで先に歩いていくことにしました。

 

こんなところ、大したもんないやろ~と思って歩いていると、ふいに水の音が聴こえてきました。音の方に歩いて行くと小さな滝がありました。それだけです。

 

やっぱりなんもなかったなーと思って引き返すと、ようやく追いついてきた妻と娘が「龍神様やん! もう拝んだん?」と興奮した様子で聞いてきました。

 

「見た見た。水がちょろっと出てるだけやで」

 

はよ帰りたい一心で言いましたが、二人とも「そんなわけない」と聞く耳持たずです。

 

特に妻は、私が斎藤一人さんの『龍が味方する生き方』を読んで以来、龍に憧れていることを知っていたので、偶然たどり着いた場所に祀られていたのが龍神様であったことに不思議な導きを感じたようです。

 

娘も一緒に「すごい!」と喜んでいましたが、私はそんなことよりも早く帰りたい気持ちでした。

 

せっかくなので娘が撮った滝の写真を載せておきます。

 

 

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……ようわからん。

 

 

ちなみに、龍関連の本だと、同じく斎藤一人さんの『龍の背に乗る生き方』や、森美智代さんの『龍体文字の奇跡』が面白かったです。

 

 

ようやく妻と娘の気が済んで、帰路につくことができました。

 

途中、

 

木の枝に石が吊るされていたり、

 

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立派な岩が祀られていたりと、

 

 

 

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(写真だとわかりにくいですが、表面に金剛力士像のような神様の姿が彫られています)

 

 

なかなか見ごたえのあるコースでした。

 

 

枯れ木の中に、一か所だけ赤く燃え上がる紅葉も見つけました。

私は花よりも滝よりも、これに一番感動しました。

 

 

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そんなこんなでボリューム満点な遠足になりました。

もう、へとへとです。

次こそは妻と娘の暴走を止めるべく、今から対策を考えようと思います。

「これから仕事どうしていきたいん?」と聞かれたから真剣に将来を語ってみた

昨年の末に、このブログの運営や記事のアレンジなどをお願いしている娘にインタビューをしてもらってきました。
 
場所は生駒の宝山寺に向かう参道にあるヴィーガンレストラン『ナイヤビンギ』です。
娘のおすすめのカフェで、全室畳敷きの個室になっています。
生駒山の上の方にあるので窓からの眺めがよく、アフリカっぽい店の装飾と相まって浮世離れした雰囲気を醸し出しているのがお気に入りです。
 
ランチは一種類のみ。
小鉢がたくさんついたコース料理をいただきました。
 

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ヴィーガンレストランなので肉や乳製品は使われていないのですが、食いしん坊の僕でもお腹がいっぱいになるほどのボリュームです。

大豆ミートの竜田揚げや豆腐クリームのグラタンなど、他の店では味わえない料理の数々を堪能させていただきました。

 
食事と雑談を楽しんだ後に、娘のインタビューが始まりました。
 
 
 
娘「次のブログネタに何かしゃべって」
 
 
 
……えっ、ちょっと質問が雑すぎひんか?
インタビューってもっと上手いこと話を引き出していくもんちゃうんか?
 
さすが僕の娘や。
 
感心したところで、「とりあえず今後の展望を教えて」とさっきよりはちょっとだけマシな質問が飛んできました。
 
今後の展望かあ。
なんやろなあ……。
 
外の景色に視線を向けると、事務所を始めてからの紆余曲折の日々が胸に蘇ってきました。
 
仕事が終わってから夜遅くまで資格勉強に励んでいた会社員時代。
会社を辞めて事務所を開くことを決意した時のこと。
事務所がなかなか軌道に乗らなくて苦戦した開業後の数年間。
 
そして、気づいたらこう答えていました。
 
 
 
「ギター上手くなりたい」
 
 
 
 

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「……えっ? ギター?」
 
いくつになっても夢を追い続ける父の姿にしびれたのか、娘は一瞬、固まりました。
 
娘「……え、なに、最近はギターの練習をしてるの?」
僕「うん、一週間にいっぺん弾いてるねん」
娘「はあ。なに弾いてるん?」
僕「いま凝ってるのはね、斉藤よしかず……」
妻「かずよし」
僕「かずよしの『歌うタイのバラッド』」
娘「ふーん」
僕「難しい曲やで~」
 
そこから、初心者向けのギターの弾き方についてや、かんたんな作曲の仕方などについて語りまくりました。
 
適当に話を聞いていた娘が、突然、「仕事引退したらつまらんくなるから、カフェとかで弾いたらええやん」と言い出しました。
 
そこで、僕のもうひとつの夢を思い出しました。
 
 
 
「そうそう、カフェやりたいねん」
 
 
 
「カフェ!?」
 
「事務所をな、カフェにしようと思ってるねん」
 
これには娘も「ええやん」と乗り気の様子。
 
と、その時、それまで楽しそうに話を聞いていた妻が「えっ、飲み物とかご飯とか誰が作るん?」と怪訝そうに尋ねました。
 
僕は、何を当たり前のことを、と思いながら、
 
「お前(妻)に決まってるやん」
 
と答えました。
 
笑いと驚愕の混じった声で「あかんよ~」と訴える妻。 
 
娘は爆笑した後に、「飲食物を自分で持ちこむスタイルにしたらいいねん。前にそういうお店をやろうとしてる人と話したことがあるねん。何もないカフェで、ポットと食器だけ用意しておいて、『洗い物してくれたら利用料無料』とかにしといたら洗い物もやらんでいいし。あ、わたしそれやったら内装やりたいな~」と勝手なことを言い始めました。
 
今日は平和でええなあ~と思いながら、僕もカフェについて妄想を膨らませていきました。
 
ギターを弾きたいから、ギターサークルみたいにしよう。
『へたくそギター弾きのための』とか付けといたらハードル低くてええやろ(僕が) 
片づけたら二階と合わせて五部屋もあるし、グループで来てもらっても大丈夫やろう。
いや、一階の三部屋だけでも十分やな。
 
そこまで語ったところで、娘からツッコミが入りました。
 
「でも、三人もギター弾いてたらさすがに近所から苦情くるんじゃない?」
 
僕は堂々とこう答えました。
 
 
 
「僕だけが弾くねん。三部屋ぜんぶに聴こえるように。そうや、廊下の真ん中で弾こう」
 
 
 
娘「えっ、ギターサークルどこいった? まあええわ、それやったらギター部屋を作って、聴きたい人だけそこに集まる感じにしたら?」
僕「そんなん、誰も来んかったら腹立つから嫌や」
 
僕だけ弾いて、みんなには聴いてもらいたい。
でも、ぶっちゃけ、いまのままやったらギターは一週間にいっぺんしか弾かれへん。
指が痛くなるから毎日は無理や。
風呂上りは皮膚がやわらかくなってて痛いし、それ以外でも練習した次の日は髪を洗うのもつらいくらいやからな。
 
娘「だから、日替わり店長みたいにみんなにも弾いてもらったらええやん」
僕「嫌や。僕よりも下手やったら腹立つやん」
娘「もうなんでもいいや、『面白いおっちゃんがおるカフェ』みたいな感じにして、好きな時にギター弾いたらええやん」
僕「僕がな、漫談しながらたまにギター弾くねん」
娘「夫婦漫才とかええやん」
僕と妻「夫婦漫才はあかん、喧嘩になるから」
娘「それいいやん、夫婦喧嘩を止めるカフェとか」
 
こんな感じでええ感じにカフェの構想がまとまりました。
近い将来、こんなカフェを開くんで、みなさんぜひ僕のへたくそなギターを聴きにきて下さい。
みんなで老後をわいわい楽しく過ごしましょう。
 
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最後にちょっとだけ真面目な話をしておくと、
1~2月は新規の仕事を入れやすい時期なので、
数年かけて専門性を磨いてきた『在留資格関連』『建設業関連』の仕事に力を入れていきたいと思っています。
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これらのメニューをご希望の方は、ぜひ一度、ホームページの方からお問い合わせ下さい。時間をかけて丁寧にヒアリングするため、初回相談と初回面談(1時間程度)は基本無料となっております。

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謹賀新年

あけましておめでとうございます。

 

年末年始は雪もちらついておりましたが、

皆様、よいお正月を迎えられたでしょうか。

 

当事務所は本日が仕事始めとなっております。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

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引き続き2月末までは冬の強化期間として、

以下の専門分野に力を入れております。

 

≪強化メニュー≫

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年末年始の休業のおしらせ

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2021年も当事務所を贔屓にしていただき、ありがとうござました。

 

年末年始は12月29日〜来年の1月5日までお休みさせていただきます。

この期間は電話やメールなどへの対応はでき兼ねますのでご了承下さい。

 

今年も多数のご依頼をありがとうございました。

来年も今年以上のご依頼をお待ちしております。

2022年も持ち前の愛されキャラでやっていこうと思います!

 

来年もどうぞよろしくお願い致します。

思い出の重箱、花の重箱

先日、妻と二人で兵庫県立フラワーセンターへ行ってきました。

実はここ、ちょっとした思い出の場所でもあります。

 

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初めて訪れたのは今から約35年前、妻と結婚した直後でした。

この時は私の母と妻と3人でした。

当時はベゴニアが大人気で、帰りにベゴニアの鉢植えを買ったことを今でも覚えています。

 

二度目はいつかの春の初め、子どもたちと一緒に旅行がてら訪れました。

息子が二歳になったばかりの頃だったのですが、なんと、旅中に風邪を引いてしまいました。

吐き戻しの症状がひどく、『水を飲むから吐いてしまうんじゃないか?』とイラついた私は思わず「水を飲むな!」と怒ってしまいました。それに対して、「飲まな、治らへんねん」とたどたどしい言葉で訴える息子。

当時は何をわけわからんことを言うてんねんと思っていましたが、いまふり返ると、脱水症状の危険もありますし、水を飲まな治らへんというのは、確かにそうだったのかもしれません。

当時のことはいまだによく妻から「あの時は本当にかわいそうやった」と蒸し返されます。

 

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あれからうん十年、今年は夫婦二人で訪れました。

途中、夕日がとてもきれいだったのが印象に残っています。

 

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季節もあってか、温室のポインセチアはひときわ華やかでした。

おかげ様で一足早いクリスマスを満喫することができました。

 

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今回は初めてバラ園の方もめぐりましたが、種類が多く、どれも美しく咲いていたので、妻の悲鳴がかなり五月蠅かったです。

 

最後に、花の重箱を楽しんで、新しい年を迎えていただければと思います。

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冬の強化期間のおしらせ ~在留資格と建設業のサポートをご希望の方へ~

当事務所では、今月~来年の2月まで冬の強化期間を実施します。

この期間、五年以上の歳月をかけて培ってきた以下の専門分野に力を入れていきたいと考えております。

 

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≪期間≫

2021年12月~2022年2月末まで

 

≪強化メニュー≫

↓クリックすると詳細ページに飛びます

 

こちらのメニューをご希望の方は、ぜひ一度、ホームページの方からお問い合わせ下さい。時間をかけて丁寧にヒアリングするため、初回相談と初回面談(1時間程度)は基本無料となっております。

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耳と舌で味わうコンサート ~18世紀貴族の晩餐会~

去年あたりから、日本テレマン協会が『18世紀貴族の晩餐会』というコンサート企画を始めました。

日本初の食事を楽しみながら鑑賞するコンサートです。

当時流行していたテレマン氏の『食卓の音楽』を生演奏で聴きながら、当時のディナーメニューを再現した料理を楽しめるという贅沢。

クラシック好きの私と妻(詳しくはありませんが)も、過去に無料招待を受けて以来、ちょこちょこ参加させていただいています。

 

実は、コロナの影響で長いあいだ休止していたのですが、先月やっと再開されたので、WEB関連の管理や投稿内容の編集をお願いしている娘夫婦も誘って一緒に行ってきました。

 

少し話がそれますが、今の事務所の開業当時、私は会社をすでに退職しており、収入ゼロの状態からのスタートでした。

貯金を切り崩しながらの生活だったので、WEB集客にかけられるお金も少なく、IT関係が得意な娘に泣きついたのでした。

 

娘は10代の頃から作家を志望しており、私が退職するのと同時期に娘も「仕事を辞めて小説を書くことに専念したい」と退職していました。

(妻も子どものころから作家になることを夢見ていたので、娘の行く末を心配しつつも止められなかったようです)

 

報酬は出世払いということで、ホームページの制作からCEO対策などをすべて娘が引き受けてくれました。

得意といっても、学校で少し習った程度で、あとは自分のホームページを作りながら自己流で身につけた知識でした。そのため、進めていくうちにわからないことがたくさん出てきて、場合によっては一から勉強したりと大変だったようです。

 

今回はその感謝の気持ちも込めて招待したのですが、このブログの執筆も手伝ってもらうことになるので、仕事も兼ねての同行といった感じでした。

日本テレマンの室内音楽の良さを伝えるには、やはり娘の表現力も借りねば……と思った次第です。

 

会場のニューオオサカホテル心斎橋「グロッタ」サロンdeメランテに着き、受付を済ませて待合用のカフェに入ると、すでに娘夫婦が席についていました。

 

よく顔を出してくれる息子と違って、娘はなかなか家に帰ってこないので会うのは何か月ぶりかです。ひとまず元気そうにしていて安心しました。

 

娘「彼が古着屋さんで気に入って買ったコートがたまたまカシミアやったらしい」

私「ほんまか。俺も今日着てるこの服カシヤマやねん」(知ってる人は知ってるブランド)

娘夫婦「!!!!!???」

 

私「今月、仕事が忙しすぎて経費を使う暇がないから税金が怖いねん」

娘「それは大変! 私の報酬もっと上げてくれてもいいで~」

 

などなど、相変わらずな会話をしているうちに、いよいよ会場に移動する時間になりました。

 

会場は、建物の外に出ある階段を下りていった先、地下にあります。

階段の壁も含めて空間全体が洞窟のような造りになっています。

ここをはじめて訪れる娘夫婦は、「すごい、洞窟みたい」とすでに興奮気味。

 

上着と荷物を預けて、白いクロスの敷かれた丸いテーブル席に腰掛けました。

ナプキンを膝にかけて、ドキドキしながら始まるのを待ちます。

ステージの、いつもはチェンバロが置かれている場所に真っピンクのピアノが設置されていたので、チェンバロ好きの私と妻、そして娘は『今日はチェンバロの演奏はないのかな?』とちょっとだけ残念に思いました。

 

指揮者の延原武春氏が前に出て開演の挨拶を始めると、あちこちで笑いが漏れて場の雰囲気が一気に和みました。

日本テレマン協会のコンサートは、延原氏の飾らない人柄のおかげで、変に緊張せず気軽にクラシックを楽しめるということも魅力のひとつです。

 

挨拶が終わると、ドリンクが用意され、バターナッツというカボチャを使ったスープが運ばれてきました。

食事に合わせてワインも用意されていたのですが、私は車の運転があるのでソフトドリンクで我慢しました。

 

演奏が始まると、会話の声が止んで、あたりは楽器の音色と食器同士がぶつかり合う微かな金属音だけに包まれました。

 

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(いいアングルからの写真が撮れなかったので、画像は公式のyoutube動画からお借りしました。動画自体のリンクはこの記事の下の方に貼ってあります)

 

バイオリンの伸びやかな表現、ヴィオラの力強くて柔らかな音色、チェロの幅の広い音域、コントラバスの奏でる深み……食事だけでなく音楽も贅沢三昧です。

 

あのピンクのピアノは新しいチェンバロだったらしく、複数の弦の音が重なり合うチェンバロの豊かな響きも存分に楽しむことができました。

 

料理も最高で、待ちに待った再開を祝しての大判振る舞いだったのでしょうか、メインは見たこともないくらい分厚いフォアグラとトリュフが乗ったこれまた分厚いレアステーキでした。

(当時の貴族はこんな贅沢をしていたのか、それとも今回は特別フルコースだったのか……)

 

聴覚はうつくしい音楽に、味覚はおいしい料理にそれぞれ満たされて、全身が喜びで満ち溢れていくようでした。

 

この日はなんと指揮者の延原武春氏も、途中、奏者として舞台に立っていました。

オーボエというクラリネットに似た楽器を吹いており、ソロでの演奏もありました。

 

恥ずかしながら、オーボエとう楽器をこの日はじめて知ったのですが、この音色には他の管楽器とはまた違った魅力を感じました。

日常生活に溶け込む飾らない音でありながら、聴く人の内側から沸き上がる熱い想いを誘い出すような魅力があるのです。

 

『弾いてみたい!』と、妻も私も思ったのですが、この楽器、かなり高価なものらしく、滅多なことでは手に入らなさそうです。

買ったところで延原氏と同じ音を出せるとも思えないし……と、自分に言い聞かせつつ、機会があったら一度は吹いてみたいという気持ちは、先々の夢として心の片隅に留めておこうと思います。

 

オーボエとアベマリアの楽曲との調和が素晴らしかったので、帰り際にCDも買って帰りました。残り一枚だったこともあって即決でした。
珍しく、私も妻に負けないくらいハイテンションになって帰路につきました。

 

娘夫婦も良い体験だったらしく、「明日からはクラシックを流しながらご飯を食べる」と嬉しそうに話していました。

 

コロナが流行りはじめる前は、同じく日本テレマン協会の定期演奏会にも時折出かけておりました。

大阪倶楽部というレトロな建物の室内演奏で、こちらは食事なしですが、リラックスし
ながら楽しめるのは同じです。

音楽は本来、こういう気の張らないものがいいなと、個人的には思っています。

日本テレマンと出会って、クラシック音楽の門戸を開いていただいたような気持ちで
いっぱいです。

 

↓過去の演奏会の様子はこちら

www.youtube.com

 

 

最後に家の近所にある神剣神社の秋をちょこっとだけお届けして終わろうと思います。

 

 

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京都や奈良の華やか紅葉も素敵ですが、こういう身近に感じる秋もいいものですね。

 

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見慣れた境内も、カメラを向ける角度によって、ぜんぜん違った場所に感じられます。

 

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それでは、また。

最後までお読みいただいてありがとうございました。